NYからはじめまして🇯🇵🗽

はじめまして!現在ニューヨーク在住、MBA取得中の著者です。

著者はMBAを目指すまでは英語は全く苦手、初めてのTOEFLテストは42点😅 また、多くのMBA生がコンサルやファイナンス・マーケティング出身の中、前職が研修講師/MCという、少し珍しい背景でMBA生活をスタートさせました。企業戦略やファイナンス、データ分析など、どのクラスもこれまでに仕事で使う機会がなかったトピックばかり。授業についていくために毎日必死で勉強しております。(初めの頃はリアルに泣きながら勉強してました…笑)

そんな著者が言語の壁を乗り越える過程で通ってきた英語学習方法や、MBAでの学びや気付き、世界の金融中心地とも言えるニューヨークから見る経済などについて投稿していきます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

初投稿は今期取っているGlobal enterprising(企業のグローバル化)で学んだことについて少しシェアしたいと思います。

このクラスでは企業がどのようにスケールアップをして国外へ進出しているのか、どんなチャレンジを克服しなければいけないのかなどについて学んでいます。

グローバル化とは”資本や労働力の国境を越えた移動が活発化するとともに、貿易を通じた商品・サービスの取引や、海外への投資が増大することによって世界における経済的な結びつきが深まることを意味する” -(引用:内閣府)

世界の輸出は全体のGDPの25%以上を占めており、これらの輸出の60%近くは企業内貿易、つまり多国籍企業の部門間や関連会社間での商品やサービスの取引です。多国籍企業、そして多国籍企業は世界の民間部門の資産の3分の1以上を支配しています。

例えば、世界を代表するAppleは、その製品製造のためにアジア、特に中国とベトナムの工場と密接な貿易関係を持っています。AppleのiPhoneやその他の製品の多くは、中国の工場で組み立てられ、その後世界中に出荷されています。さらに、Appleは日本や韓国の企業とも強力な関係を築いており、これらの国の企業から特定の部品や技術を輸入しています。

このグローバルな供給チェーンは、Appleにとって戦略的に重要なものであり、企業内貿易を通して効率的な生産、コスト削減、革新的な製品開発を可能にしているのです。

そんな企業のグローバル化を考える上で、「The Diamond of National Advantage(国の競争優位)」という経済学者マイケル・ポーターによって提唱された理論をご紹介します。

このモデルは、なぜ特定の地域に拠点を置く特定の企業が一貫してイノベーションを起こせるのか?なぜそういった企業は、企業の成功にしばしばつきまとう、変化や革新に対する実質的な障壁を克服することができるのだろうか?ということを説明するものです。

その答えは、国家の4つの大まかな属性にあり、個々の属性はもちろん、システムとしての属性も、国家的優位性のダイヤモンドを構成します。

要因条件(Factor Conditions) これは国が持つ生産要素、例えば労働力、資源、インフラ、知識などを指します。先進的な要因条件は国の競争力を高めるとされています。

需要条件(Demand Conditions) 国内市場の消費者の要求が、その国の産業の革新と向上を促進します。要求の厳しい市場は、より高い品質と性能を要求することで、産業の競争力を向上させます。

関連・支援産業(Related and Supporting Industries) 国内に競争力のあるサプライヤーや関連産業が存在すると、産業全体の効率性と革新性が高まります。

企業戦略、構造、競争(Firm Strategy, Structure, and Rivalry) 国内の企業の戦略や組織構造、さらには競合他社との競争が、産業の効率性と革新を促します。

これらの要素は相互に関連し合い、国の産業が世界市場で成功を収めるための土台となります。ポーターのダイヤモンドモデルは、産業の国際競争力を分析するための重要な枠組みとして広く用いられています。

シリコンバレーにあるテクノロジー関連のスタートアップの例で考えてみましょう。

要因条件・・・高度な技術を持つ労働力へのアクセス。シリコンバレーには、コンピュータ・サイエンス、エンジニアリング、ビジネスなどの分野で優秀な人材が全米から集まっている。さらに、スタンフォードをはじめ、近隣の世界トップクラスの教育機関が専門性の高い労働力を常に供給している。

需要条件・・・Eコマースとハイテク産業が既に多く集まっている。シリコンバレーには、大手電子商取引企業や小規模から大規模のハイテク企業が存在するため、専門的なソフトウェア・サービスやソリューションに対する需要が生まれる。特定の技術だけでなく、次のポイントにつながる幅広い技術が、多様な技術製品の需要を生み出している。

関連・支援産業・・・名だたるベンチャーキャピタルや銀行業界。シリコンバレーにはKleiner PerkinsやNew Enterprise Associates、そして Andreessen Horowitzなどの名だたる米国企業だけではなく、ToyotaやHonda、Sonyなど日本企業がオープンイベーションのために立ち上げたベンチャーキャピタルも集まっています。また銀行業界は一般的に、テクノロジー系ベンチャー企業の開発を支援する環境を作り上げてきました。

企業戦略、構造、競争・・・イノベーションを促進する文化、起業家やエンジニア間にあるネットワーク、そして日常的に現れる競合企業。シリコンバレーのスタートアップは、革新的なアイデアと素早い実行力で知られています。彼らは一般的に、失敗を恐れずに迅速にプロトタイプを作成し、市場のフィードバックを積極的に取り入れています。また、シリコンバレーにはGoogle, Apple, Metaなどの大手テクノロジー企業が存在し、これらの企業との提携や競争を通じて、新興企業は独自の地位を確立しています。競争は激しく、革新的なアイデアや技術が常に求められていますが、それは同時に、スタートアップにとって新しい機会の創出と成長の促進を意味しています。

以上の分析から、ポーターのダイヤモンドモデルを用いてシリコンバレーのスタートアップ環境を見ると、その成功の背後には各要素が緻密に組み合わさっていることが明らかになります。高度な要因条件、刺激的な需要条件、充実した関連・支援産業、そして活発な企業戦略と競争が相互に作用し、継続的なイノベーションとビジネス成長を促しています。これは、単なる地理的な利点以上のものを示しており、シリコンバレーが世界のテクノロジー産業の中心地としての地位を確固たるものにしています。

皆さんが働かれている企業や取引先の産業で、このモデルを用いて分析をしてみるとより業界理解が深まると思います。

コメントを残す